我が家は私と妻の共働きで生活しています。
今回は2016年の9月に妻の借金が発覚したというお話をしたいと思います。
それは私にとって大きな人生の転換期でもありました。
お金のことに無頓着だった私
それまでの私はお金の事にはまったく無頓着で
家計は全て妻に任せていました。
あれが欲しいこれが欲しいと言って妻に買ってもらう
しかし、小遣いやお金は余り貰えないといった
そんな生活でした。
2015年は会社の業績が良く、冬のボーナスで初めて100万円の支給がありました。
しかし私が妻から小遣いとして渡されたのは10万円。
90万円ほど家計に入った計算になりますので
我が家は相当貯め込んでるんだなと思ったものでした。
そして運命の2016年9月、とある日。
何故か急に我が家の預金通帳を確認したくなりました。
どのくらいの貯金があるのか無性に気になったのです。
妻に「通帳を見せて」と言ったのですが。
何故か妻はのらりくらりと見せてくれません。
見てはいけないと言われると見たくなるのが人間の性。
私は何度もしつこいほど通帳を見せてくれるように催促しましたが
妻は風呂に入って行ってしまいました。
我が家に650万の借金があったことが発覚
そして数十分後どういう心境の変化なのか、風呂から出てきた妻が通帳を差し出してきました。
それを見た私は驚きを隠せませんでした。
500~1000万ぐらいの貯蓄はあるのかなと思っていたのですが
通帳には8万円ほどしかありませんでした。
「え?これだけ?」と聞いたところ、さらにカードローンやリボ払いの借金まであるとのことでした。
「いくらあるの?」と聞いても明確な答えが返ってきません。
借りた先が何件もあるためよく分からなくなっていたのか、言いたくなかったのか、妻は返事をしません。
「いくら!?」と問い詰めたところ渋々明細書を出し始めました。
出るは出るは、次から次へと。。。
20件ほどあったでしょうか。。。
私は怒りと悲しみと動揺が入り混じった、訳の分からない感情で頭がおかしくなりそうでした。
全部出し尽くしたところで計算すると全部で650万ほどの借金がありました。
私は恐怖と不安に襲われました。
年利10%~15%ほどの借金650万を、一般会社員の私に容易に返済できるわけがありません。
眠れない夜をすごす
その日は一睡もすることができませんでした。
まったく眠れないのでスマホで「借金 返済」とか「借金 破産」とか「嫁 借金」などと検索するばかりでした。
終わった、完全に終わったなと思いました。
本当にどうすればいいのか分かりませんでした。
一番気がかりだったのは当時中学生と小学生の娘たちです。
これから学費もかかります。
とりあえず私は小遣いをコツコツ貯めて作っていたヘソクリ50万を差し出し、妻は自分の実家から100万円を借りてきました。
合わせて150万、まずは負債額が多いところから優先的に返していこうと思いました。
これだけ返しても、まだ500万もあります。
そんな大金はどこにもありません。
もう法的整理しか道はないと思いました。
絶望です。
私たちに救いの手を差し伸べてくる人物が現れる
しかし思いもよらない所から私たち家族を救ってくれる人物が現れました。
数日後、生きた心地のしない状態で働いていた私に妻から電話がありました。
妻の会社の会長が500万を貸してくれるというのです。
年利0.6%以下で、ほぼ住宅ローン並みの低金利です。
10年返済で月3万、ボーナス時10万の返済。
さらにその返済分を給料に上乗せしてもらえるとの事でした。
妻が会社に「もっと長時間働かせて欲しい」とお願いをしたところ
会長から理由を訊かれ正直に話したそうです。
そして私宛の心温まるお手紙までいただきました。
本当にありがたいお話でした。
これで無理な返済をすることは無くなり、何とか娘たちの生活も守れそうだと思いました。
私は安堵の気持ちから涙をこらえる事ができませんでした。
妻も電話口で泣いていました。
会長には本当に感謝しています。
このピンチは人生の転換期だった
それまで気が付かなかったのですが、妻は家計管理が上手ではなかったのです。
それからは私が家計管理をするようになりました。
とはいえ我が家には貯蓄が無い事、500万の借金があることには変わりはありません。
それに加え住宅ローンもあります。
私はそれまで全く関心が無かったお金の勉強を始めました。
このことが切っ掛けとなり私の意識は大きく変わりました。
とにかく沢山の本を読み漁り学びました。
初めて証券口座も開設し、少額ながら資産運用もコツコツ始めました。
まだまだ浅い知識しかありませんが学ぶ事の大切さを身をもって知りました。
日本の学校教育では、生きていくために絶対に必要なお金の事をほとんど教えていません。
学校に期待せず自分で学ぶしかないのです。
そんな事にもやっと気が付くことができました。
今回の出来事が無ければ私が真剣に学ぶこともありませんでした。
まさに人生の転換期でした。
まだ借金は半分ほど残っていますが、今は家計も安定して娘たちの学費も確保出来つつあります。
今思えばこのピンチは大きなチャンスでした。
「チャンスはピンチのふりをしてやってくる」を本当に実感しています。
私のメンターがよく言っている「神様は必要な人を必要な時に出現させてくれる」との言葉も本当です。
それが私にとっては会長でした。
本当に不思議ですが、今考えると全ては起こるべくして起こったのだと思います。
物事はその人のとらえ方次第
人生の転換期は想像もしない所から突然やってくるものだと思います。
どんな悪い出来事もそれをピンチのまま終わらせてしまうのか、チャンスに変えるのかは
その人次第なのです。
そうすれ不思議な力が私たちを助けてくれます。
全てのものには表と裏があります。
表だけのコインは無いし、裏だけのコインも無いのです。
全てはその人のとらえ方次第です。
結局は、心の在り様、マインドセットがすごく重要なんだと今は思っています。
最後にトーマス・エジソンの言葉を紹介したいと思います。
「私は失敗したことがない。
ただ、1万通りの、うまく行かない方法を見つけただけだ。」
最後まで読んでくださりありがとうございました。